わびさびつくひび。

ことば、おと、しょく、たびなど。

最後まで気を抜かない。

先日、MLBワールドシリーズで優勝したワシントン・ナショナルズのシャーザー投手の奥さんのツイートを見ていたら、wifeyって書いてあってミッフィーみたいに可愛い響きだなとちょっと思った。wifeを基準にすると、複数形のwivesは、とてもこわい印象。dance with wivesだと複数の奥さんとの社交ダンスというより、なんか襲われそうな気もする。

語尾って冗舌だなぁと思う。方言だって語尾が特徴的だったりするし、語尾でフォーマルになったりカジュアルになったりする。とくに日本語は語尾でやっと肯定と否定かわかるからややこしい。

コピーでも、「〜だ」、「〜です」と言い切るのと「〜だと思う」、「〜かもしれない」、「〜だったりする」では、まったく印象や届き方が異なる。

僕は、早さと強さがあって、言い切り型になるような言葉を探したいと思っているけれど、「思う」コピーの代表作は、岩崎俊一さんと岡本欣也さんの日本郵政の広告(2008年 TCC賞受賞)

「年賀状は、贈り物だと思う。」

ですね。

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年賀状を書くのは面倒だし、こんな風習やめちゃいたいっていう本音が送る側にはある一方、受ける側に立つと、もらったらうれしいし、来なくなったら気になるっていう心理から「年賀状を一年でいちばんはじめに届けられるプレゼント」と定義することで、書き手の背中を押す。携帯で「あけおめ」や「ことよろ」メールを送れば新年の挨拶って十分じゃねぇって感じになってきた時代においては、断定ではなく、ちょっとだけ控えめに「思う」でしめくくる方がハッとさせる効果がありますね。

語尾の果たす役割はデカいのだ。