わびさびつくひび。

ことば、おと、しょく、たびなど。

追いつけ、追いこせ。

歳をとると代謝が悪くなるから、太るというけれど、太りにくい体質と決めつけていた僕の身体も(というかお腹だけど)ここのところ随分と目立つようになってきた。これはマズイぞ、と徒歩通勤や休日の散歩で少しでも前の自分を取り戻そうとあがいている。昨日はちょっと頑張ってアップダウンのあるルートを10kmほどウォーキング。

大倉山ジャンプ場から一望できる札幌はとても美しい。スキージャンパーもこの風景を眺めながら飛んでいるのかもしれないけど、あの滑走路をジャンプ台まで滑り降り、そして大きくジャンプし、ギリギリまで飛んで着地するというのは、北国生まれの僕にとっても、それは超人でもあり、鳥人のようにみえる。

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大倉山から下りの道をてくてく歩いていると、反対方向から、あるお母さんが登り坂をスーッと自転車で上がってくる。軽くこいでるのにスーッと登ってくる感じにえっ!と思ったけど、電動アシスト自転車だった。すると、その50mくらい後ろを小学生の男の子が自転車を押しながら、そのお母さんに追いつこうと頑張っている。お母さんは、遅いわねぇ、というちょっと不機嫌な表情をして途中で止まって待っていた。まだしばらく登り坂は続くので、あと何度か同じようにお母さんはスーッと登り、息子は自転車を汗をかきながら押し、遅いわねぇ、という表情で待つのが繰り返されることを考えると、ちょっとだけその男の子に同情したくなった。もう少し大きくなったら、きっと自力でこいで登れるようになって、母さん遅いぞと、前で待つ姿を想像しながら、僕はゆっくりと坂を下ったのでした。

子供が親を追い越すのは、楽しみな気もするし、少し寂しい気もするかもと、中学生の息子を持つ父は思うのです。