新厄年。
先日、北海道神宮で、厄年が早見できる掲示板を凝視していた。男性は還暦にまた来るんだなとか、女性は30代で終わりかなんて見ていたら、今年、俺、厄年やん、と目を疑ってしまった。なんか、前厄も後厄もない、ただの厄年って書いてある。ぼくは占いとかおみくじとかあまり関心がない部類だけれど、唐突に厄年をつきつけられ、おののいてしまった。
調べると、医学的統計から設定された新厄年なるものがあるそうで、平たく言えば健康に気をつけましょうという気づきを与えるということなんだろう。でもなぁ、厄年って病気だけしゃなく、不慮の事故とか、信頼している人にだまされるとか、さいふを落とすとか、犬のふんをふんじゃうとか、あらゆるおきてほしくないことがふりかかってくるような広がりがある強い言葉だよなぁ、と思う。
唖然としながら、突っ立っていたら、小さな女の子がぼくの足にまとわりついてきた。ぎこちない笑顔を浮かべながら、かわいいなぁ、なんて思って。すると、女の子の家族が、
「すみませ〜ん、おじいちゃんと間違ってしまって」
と、謝ってきた。
「大丈夫ですよ〜」と答えたけれど、ぼくの笑顔はひきつり気味。おじいちゃんになってもおかしくない年齢ではあるけれど、本当のおじいちゃんらしき人物は、ぼくからみても本当のおじいちゃんだったから。
早速、厄がついてきたかと思ったけれど、白い頭は確かにおじいちゃんクラスだし、子供の目には偽りはないものですよね。