おおにぎり、こにぎり。
北海道の震災から数日後の会社の昼休み。
僕の昼食は、妻がつくったおにぎりだった。
いつもは会社の近くでランチしたり、コンビニでお弁当を買ったり、妻のつくった弁当だったり、バリエーションを楽しむのだけれど、震災でお店の食材が不足していたから、おにぎりで凌ごうという状況だったのだ。
とても美味しかったけど、平均的なサイズの半分よりちょっと大きいくらいの控えめなサイズが二個だったので、夕方には案の定、お腹が空いてしまった。
帰宅後、もう少し大きめがいい、もしくは、今日のサイズを三個にしてほいしと、 とてもとても控えめにお願いしたのだけれど、返ってきたこたえは、「明日にならないと、わからない」だった。
翌朝、目が覚めると、結果は、大きめが二個だった。
なぜ、大きさが一定にならないのか、
なぜ、サイズを事前に決められないのか、
真相は闇の中だけど、「おにぎり」には、 「おにぎらず」にはない、ひとの気持ちも一緒に、にぎらずにはいられない作りかたがあるのかもしれない。
おおにぎり、の日もあれば、
こにぎり、の日もある。
おにぎりには、具だけでなく、大きさにも意味があるのだ。きっと。