わびさびつくひび。

ことば、おと、しょく、たびなど。

細かすぎてもつたわる。

細かすぎて伝わらないモノマネ、復活しましたね。録画して、ひととおり観たけど、優勝した初出場のたつろうのネタは3本ともダントツ面白かった。日常の「あるある」を悪意なく切り取ったネタは最近の笑いの風潮に一石を投じたかもしれない。しかも、どれも尺が圧倒的に短いのがまたよかった。

1本目、のど自慢っぽくコンビニでタバコを注文する人では、「25番ラッキーストライク」、

2本目の自転車を撤去された人では「下高井戸?」、

3本目の空中に字を書く人では「いや、29」、

しか、自身のセリフを使わないくらいだから。

言い方とか表情とか設定とかとシンプルな言葉を融合させていて、細かすぎても、しっかりと伝わる要素が揃ってるから、自然に笑いが起こるんだろうな。ワードのチョイスもかなり考えられている。

ラッキーストライク」は、タバコの商品名で一番曲名ぽいし、「新高井戸」は東京の人にはわかる、わかるという感じである一方、東京以外の人になじみがないけど、地元でも想定外に遠くに保管されちゃう経験と照らし合わせてほぼ理解ができる。最後の「29」は、さとしの誕生日を30日か?と聞く友人に対して、いや、29と言いながら、数字を空中に書くネタだけど、空中に書く時は2が一番ダイナミックだし、9を発音するときの口先をとんがらせた表情が、30日じゃなくて29日だよと、すぐさま否定し、俺はちゃんと覚えてるんだぜという気持ちにマッチしている気がする。まあ、すべて勝手な解釈だけど、シンプルで伝わる表現には、必ず深い洞察や検証が伴っているはずだ。