NOは最強のYES。
自分の想いを伝えたいとき、ストレートに伝えた方がいい。結婚しようとか、これ美味しいとか、今日はありがとうとか。
若い頃、新しいビジネスを立ち上げる企画に携わっていたとき、今、会社にとって、こうこうこうだから、参入すべきだという趣旨の提案書をつくった。でも、上司は、それでは通らないと言った。役員や社長はリスクをきらう、特に会社にとって経験のないフィールドへの進出は、特に抵抗する。だから、彼は一番いいタイミングではあるが、参入はしないという方針を提案しよう、と指示した。推進する側が逆説的な提案をすることで、おいおいちょっと待ちたまえ、となることを狙ったのだった。当時、純粋だったぼくは、そんなのおかしいと反発した。サラリーマンだから心の中だけでだけど。結果、紆余曲折あり、最終的には進出できなかったのだけれど、今ならその上司のアプローチを理解できる。ただし、いつもいつも、伝えたいことをあえて否定することで、伝えたいことをよりはっきりと伝えることはできないし、相手に意図を理解してもらえないこともあるだろう。でも、こういうやり方もあると知った。
最近のSurfaceの広告では、こんなアプローチのキャッチコピーが使われている。
「大学生に、ノートPCはいらない。」
スマホで事足りる生活には、可能性を拡げるチャンスが存在するのか?、やっぱりPCじゃないとできないことってたくさんあるよね、とPCの価値を伝えている。
4人のオリ・パラの選手ひとりひとりが語る、
「イチローが嫌いだ。」
これも、かなり強烈なインパクトがある。
NOは最強のYESになると思う。