わびさびつくひび。

ことば、おと、しょく、たびなど。

それでも水に流す。

新聞を購読していないので、なかなか新聞広告というものをリアルタイムに見ることができない。それでも話題になる広告は、誰かがtwitterですぐにシェアしてくれるので、とてもとても助かる。

そんななか、久しぶりに、わっ、これはすげーと、感じた新聞広告がある。10/29、宝島社が読売と朝日で別々に打った故 樹木希林さんの広告。

https://tkj.jp/company/ad/2018/

 

ひとつは、「あとは自分で考えてよ。」のキャッチとともに樹木希林さんの家族写真。

もうひとつは、アインシュタインよろしく、茶目っ気たっぷりの樹木希林さんのベロ出し写真。キャッチは「サヨナラ、地球さん。」

それぞれの広告には、樹木希林さん自身のことばが、ボディコピーになっている。ベロ出し広告では、死をどうとらえるか、どう向き合ってきたのかを、パァっと散っては、また春になると咲き誇る、さくらの花を例に日本人の心に流れている「水に流す」ことの大切さが語られている。「それでは、みなさん、わたしは水に流されていなくなります」というメッセージはあまりにも強い。だから、地球にサヨナラするというキャッチも、すーっと入ってくる。

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人生をちゃんと見ずに流してはいけない。

樹木希林さんのように、人生とちゃんと向き合って、忘れながら、許しながら、水に流せるような人生を送りたいものですね。